皆さんは「タイのサラダ」と言って思いつく料理はなんですか?今回紹介する「ラープガイ」はタイの東北部イサーン料理として知られているサラダです。
この記事では、タイ語の意味やガパオライスとの違いを解説します。記事の最後にはおすすめのインスタント商品も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
タイ発祥?ラープガイはどこの国の料理?
ラープガイは、ラオスの伝統料理「ラープ」がタイ北東部に伝わり生まれた料理です。ラープはラオスを代表するスパイシーなサラダの一種で、鶏肉や豚肉、牛肉や魚などさまざまな具材をアレンジして作られます。唐辛子やミントを用いた非常に香りの良いサラダです。
一方で、タイ全国で親しまれるようになったラープガイは、主に鶏肉を用いています。
タイ料理「ラープガイ」の基本情報
料理名 | ラープガイ(ลาบไก่) |
英語名 | Spicy minced chicken salad |
食べられる場所 | 屋台、食堂、レストラン、フードコート |
金額 | 60〜150バーツ(約210〜525円) |
意味 | ラープ:サラダの名前、ガイ:鶏 |
特徴 | 鶏ひき肉のスパイシーサラダ |
辛さ | ★★〜★★★(辛いタイ料理) |
ラープは、現在ではサラダの名前として認識されていますが、ラオス語では「幸福」という意味を持ちます。ラープは元々、ラオスの結婚式やお祝いの席で提供されていた料理だったと言われています。そしてラオスからタイ東北部に伝わり、日常的に食べられる国民食へと変化していきました。
ラープガイとはどんな料理?どんな味?
ラープガイとは、鶏ひき肉を赤玉ねぎやカオクアと一緒に炒め、ナンプラーやライム、唐辛子で味付けをした料理です。ここで用いられるカオクアとは、タイのもち米を炒って粗い粉状につぶしたもので、独特の食感を生み出します。
ラープガイを調理する際にはパクチーやミントの葉などのハーブをたっぷりと用いるので、香りが良く食欲をそそります。ラープガイはサラダに分類されますが、鶏肉が主な具材のため、おかずとしても楽しめる料理です。鶏肉のジューシーな甘み、ライムやナンプラーの酸味、そして唐辛子の辛味の調和が特徴的です。日本人の口に合うタイ料理のひとつですが、非常に辛く仕上げているお店もあるので辛い料理が苦手な人は気をつけましょう。
ラープガイとガパオの違いとは?
ラープガイと同じく挽肉を用いたタイの人気料理に「ガパオ」があります。タイの国民食とも言えるガパオは、鶏や豚の挽肉を野菜と一緒に炒め、ナンプラーや砂糖で味付けをした料理です。
一見ラープガイと似たような料理に見えますが、ガパオの最大の特徴は「バジル」です。ガパオライスの「ガパオ」は「バジル」という意味をもち、ホーリーバジルと呼ばれるバジルが使われます。
ラープガイにもパクチーやこぶみかんの葉、ミントなどの様々なハーブなどが用いられますが、バジルをメインで使うことはありません。この点が、ラープガイとガパオの風味を大きく左右する違いと言えるでしょう。
ラープガイはどこで食べることができる?
ラオスからタイ北東部に伝わったラープガイですが、現在ではタイ全国で食べることができます。地元の人にも愛されている料理で、屋台やフードコート、ローカル食堂、レストランで提供されています。
お店によって使っているハーブや材料が異なるので、食べ比べてみるのもおすすめです。また、お店によって挽肉を炒めている場合と茹でている場合があります。茹でている挽肉の方がジューシーな仕上がりになり、炒めている場合はよりさっぱりと食べられます。ぜひお気に入りのお店を見つけてください。
ラープガイの種類と注文方法
ラープガイの一種に「ラープムー」というサラダもあります。ムーは豚肉という意味で、その名前の通り、鶏の代わりに豚の挽肉を使ったラープ料理のことです。牛の挽肉を使えば「ラープヌア」と呼ばれます。
タイ東北部のイサーン地方では、辛いものが人気で唐辛子の効いたスパイシーな郷土料理が多いです。そのため、ラープガイやラープムーも、お店によってはかなり辛く仕上げていることがあります。辛いのが苦手な人は唐辛子を少なめにしてほしいという意味の「マイアオペット」と事前に伝えるようにしましょう。
「タイ料理=辛い」こういったイメージを持つ日本人は多いかと思います。 実際に、唐辛子を使った辛い料理がタイにはたくさんあります。 もし注文時に「辛くしないでください」「少し辛くしてください」など正確に伝えることができれば、自分好[…]
本場タイ人のラープガイの食べ方
本場では、「カオニャオ」と呼ばれるもち米と一緒に食べるのが一般的です。本場のタイ人は、このカオニャオを親指、人差し指、中指の3本でつまみ、つまんだカオニャオをラープガイサラダにぐっと押し当てて食べます。
カオニャオにラープガイの汁の旨味がしみ込み、美味しく食べられます。
ラープガイのレシピと作り方
それでは、ラープガイのレシピと作り方を紹介します。今回は鶏挽肉で紹介しますが、牛挽肉や豚挽肉を用いる場合も同じレシピで調理することが可能です。
ラープガイの材料(2人分)
にんにく 1片
生姜 1片
赤玉ねぎ 1/8個
青ねぎ 1本 小口切り
ミント 1本
パクチー お好みの量
塩 適量
サラダ油 適量
★ナンプラー 大さじ1
★ライム汁 大さじ1
★砂糖 小さじ2
★チリパウダー お好みの量
ラープガイのレシピ・作り方
- 赤玉ねぎは薄くスライス、にんにく・生姜はみじん切り、青ねぎは小口切りにする
- ミントとパクチーはざく切りにしておく
- 鍋を熱しサラダ油をひき、中火でにんにくと生姜を火を入れ、香りがたったら鶏挽肉をいれ、ほぐしながら炒め、火が通ったら塩で下味をつける
- ボウルに★を合わせ調味料の材料を入れ、混ぜ合せる
- そのボウルに、3の鶏肉と煮汁を入れ、玉ねぎ、赤玉ねぎ、ミント、パクチー、小口ねぎを入れ、サックリと混ぜ合せる
- お皿に盛り付けて完成
作ったラープガイはもち米で食べよう!
記事の中で紹介したように、ラープガイはカオニャオと一緒に食べるのが一般的です。日本でカオニャオを手に入れるのは難しいので、もち米を用意するのがおすすめです。弾力のあるモチモチの食感とラープガイの汁が絶妙なバランスでマッチします。
カロリーが気になる人や炭水化物を控えている人は、レタスでラープガイを巻いて食べるのもおすすめです。よりさっぱりと食べられます。
タイではフリーズドライのラープガイも!
タイにはインスタントでもおいしく食べられる料理がたくさんあります。ラープガイもそのひとつで、インスタントで食べることができます。インスタントのラープガイはフリーズドライになっていることが多く、お湯を注ぐことで出来立てのような味を堪能できるのが嬉しい点です。
日本ではカルディの即席ラープガイがおすすめ
日本でもインスタントのラープガイを購入することができます。おすすめはカルディが提供する即席ラープガイ。ご自身で用意する材料は、お好みの挽肉のみ。商品を開けると、ライムジュースパウダー、調味ソース、乾燥スパイス&ハーブ、チリパウダー、煎り米の5つの調味料が入っています。
これらのソースを炒めた挽肉もしくは茹でた挽肉と混ぜ合わせるだけで完成です。酸っぱ辛い味とカオクアの独特の食感が、本場の味を演出しています。お手頃に本場の味を楽しみたい人におすすめです。
まとめ
ラープガイは、炒めた鶏挽肉にミントやライム汁、ナンプラーなどの調味料を混ぜた料理です。ジューシーな挽肉の味と酸っぱいライム汁、唐辛子がピリッと辛いので、お酒のおつまみにもピッタリです。
元々はラオス発祥の料理ですが、タイに伝わり、現在ではタイ全国で食べることができます。日本で手に入る材料でも作ることができるので、ぜひ挑戦してみてくださいね。