「トムヤムクン(ต้มยำกุ้ง)」とはどんな味?タイ語での意味や食べ方

世界の3大スープとも呼ばれる「トムヤムクンスープ」。タイの有名なスープ料理で、地元の人はもちろん観光客にも大人気です。一度食べてみると癖になる酸っぱ辛い味は、どのようなレシピで作られているのでしょうか。この記事では、トムヤムクンスープの意味や注文方法、おすすめのレシピを紹介します。

タイ発祥?トムヤムクンはどこの国の料理?

トムヤムクン

トムヤンクンは、タイ発祥の有名なスープ料理です。その生まれについては、アユタヤ王朝時代にタイ人がフランスの使節団をもてなすために考案されたスープ、という説と、もともと家庭料理として食べられていた料理という2つの説があります。

どちらにせよ、トムヤンクンはタイで生まれ長年親しまれてきた料理です。現在ではタイ全国ではもちろん、日本国内のタイ料理店でも食べることができます。

タイ料理「トムヤムクン」の基本情報

トムヤムクン

料理名 トムヤムクン(ต้มยำกุ้ง)
英語名 Thai spicy sour shrimp soup
食べられる場所 屋台、食堂、レストラン、フードコート
金額 150〜500バーツ(約525〜1,750円)
意味 トム:煮る/ヤム:混ぜる/クン:エビ
特徴 エビのトムヤムスープ
辛さ ★★〜★★★(酸っぱ辛いタイ料理)

トムヤムクンとはどんな料理?どんな味?

トムヤンクンは、世界の三大スープのひとつとも言われる有名なタイ料理です。英語名を日本語にすると「タイの酸っぱ辛いエビのスープ」になります。パクチーやレモングラス、唐辛子といったハーブやスパイスを使っており、酸っぱ辛いコクのある風味が最大の特徴です。

トムヤンクンの「クン」は「エビ」という意味なので、その名の通りエビ入りのスープになります。エビ以外の具材を用いる場合は、下のように呼び方が変わります。

トムヤムガイ:鶏のトムヤムスープ(ต้มยำไก่)
トムヤムプラー:魚肉のトムヤムスープ(ต้มยำปลา)
トムヤムプラームック:イカのトムヤムスープ(ต้มยำปลาหมึก)
トムヤムムー:豚のトムヤムスープ(ต้มยำหมู)
トムヤムタレー:シーフードのトムヤムスープ(ต้มยำทะเล)

「トムヤム+〇〇」というように、〇〇の中に使用してほしい具材の名前を入れて注文することができます。

トムヤムクンとトムカーガイの違いとは?

トムヤムクン

タイのスープ料理は、トムヤムクンだけに限らず「トムカーガイ」というスープも存在します。トムヤムクンと比べると知名度は劣るものの、トムカーガイはまろやかで食べやすく、日本人の口にも合うと人気があります。

トムヤムクンとトムカーガイの大きな違いは2点あります。まず1つ目は、トムヤムクンに主に使われる具材はエビ、トムカーガイには主に鶏肉が用いられます。両者とも他の具材でアレンジすることはあるものの、主な具材が異なります。

2つ目は、トムヤムクンが酸っぱ辛い風味である一方、トムカーガイはココナッツミルクをたっぷりと使っているのでまろやかな味に仕上がっています。お店によってはトムヤムクンは非常に辛く仕上げていることもあるので、辛い料理が苦手な人はトムカーガイの方が食べやすいと感じるかもしれません。

トムヤムクンはどこで食べることができる?

トムヤムクンは、タイ全国で食べられる料理です。ただし、食べ歩きしやすい料理ではないので、食堂かレストランのように座れる店内で食べることをおすすめします。

ここではトムヤンクンを食べられるおすすめのお店を紹介します。

おすすめ店①バーンカニタ(Baan Khanitha)

バーンカニタ(Baan Khanitha)

「バーンカニタ」は、バンコクに点在するタイ北部料理専門店です。おしゃれな建物で、情緒あふれる見た目。提供されているトムヤムクンは、濃厚で辛すぎず日本人観光客でも食べやすい味付けになっています。

現在、本店及びトンロー店が閉業しているため、サトーン店のみの営業となっております。

住所 67, 69 S Sathon Rd, Thung Maha Mek, Sathon, Bangkok 10120
最寄り駅 サラデーン、シーロム
営業時間 11:00~23:00
URL https://www.baan-khanitha.com/
料金 600฿~800฿/人

おすすめ店②ピーオー(Pe Aor)

ピーオー(Pe Aor)

さまざまな種類のトムヤムクンを提供している「ピーオー」。スープはナムサイタイプとこってり味のナムコンタイプから選ぶことができます。ローカルな雰囲気を楽しみたい人におすすめです。

住所 68, 51 Phetchaburi Rd, Thung Phaya Thai, Ratchathewi, Bangkok 10400
最寄り駅 パヤタイ
営業時間 10:00~21:00(休:月曜日)
料金 100฿~200฿/人

おすすめ店③メムトムヤムクン(แหม่ม ต้มยำกุ้ง)

メムトムヤムクン(แหม่มต้มยำกุ้ง)

屋台でトムヤムクンを食べたい人におすすめなのが「メムトムヤムクン」です。エビの風味をしっかりと染み込ませたスープが濃厚です。

住所 หน้า อาคารจอดรถ Soi Kraisi, Talat Yot, Phra Nakhon, Bangkok 10200
最寄り駅 なし(カオサンロード付近)
営業時間 8:00~20:00(休:月曜日)
料金 300฿~400฿/人

トムヤムクンの種類と注文方法

トムヤムクン

トムヤムクンには2種類のスープがあります。

1つはスープがやや白く濁っている「トムヤムクンナームコン」という種類のスープ。2種類目はスープが透明に澄んでいる「トムヤムクンナームサーイ」です。一般的にトムヤムクンと聞いて多くの日本人がイメージするのは前者のタイプです。

前者のトムヤムクンナームコンは、チリオイルとココナッツミルクを使っているので赤く、やや白く濁っています。酸っぱ辛い風味の中にココナッツミルクのまろやかな味が特徴的で、食べ応えのあるスープです。

一方でトムヤムクンナームサーイは、チリオイルとココナッツミルクを使っていないため、見た目は透明。ぱっと見だけだとすぐにトムヤムクンだとイメージできないかもしれませんが、こちらもトムヤムクンの一種です。ココナッツミルクが入っていない分、よりエビの旨味や唐辛子の辛味、レモングラスやナンプラーの酸味を楽しめます。

注文をする際には、どちらのスープが良いかを伝えるようにしましょう。

本場タイ人のトムヤムクンの食べ方

トムヤムクン

多くの日本人はスープを器から直接スプーンですくって飲みますが、現地のタイ人にはご飯の上にスープをかけてから、スープが染み込んだご飯を口にする人が多いようです 。トムヤムクンは辛すぎて食べられないと感じる人は、この食べ方に挑戦してみても良いかもしれません。

また、タイでは器を持ち上げて食べたり、音をたててスープをすするのはマナー違反です。間違っても器を持ち上げて直接スープをすすることがないようにしましょう。

トムヤムクンのレシピと作り方

それでは、トムヤムクンのレシピを紹介します。今回紹介するのは、ココナッツミルクを使った「トムヤムクンナームコン」のレシピです。

今回は日本国内で揃えやすい材料で紹介しますが、さらに本場の味に近づけたい場合、レモングラスやこぶみかんの葉、ライム汁などを加えましょう。

トムヤムクンの材料(2人分)

無頭えび 5〜7尾
マッシュルーム 2個
赤玉ねぎ 1個
ミニトマト 4個
しょうが 1かけ
ニンニク1かけ
ココナッツミルク 100cc
水 400cc
パクチー お好みで
唐辛子 お好みで
☆ナンプラー 大さじ2
☆トムヤムペースト 大さじ1 *なければコチュジャンでもOK
★砂糖 小さじ1/2
★鶏ガラスープの素 小さじ1
★レモン汁 大さじ1

トムヤムクンのレシピ・作り方

  1. しょうがとニンニクは薄切り・マッシュルームは縦半分・ミニトマトはヘタを取って半分・赤玉ねぎはくし切りにする
  2. えびは殻をむいて切り込みを入れ、背わたを取る
  3. ☆を事前に混ぜ合わせる
  4. 鍋に水を入れて中火にかけ、沸騰したらしょうが、マッシュルーム、ミニトマト、赤玉ねぎ、☆を入れて中火で加熱する
  5. 再び煮立ったら★、えびを加えて色が変わるまで煮る。
  6. えびに火が通ったらココナッツミルクを入れ、沸騰直前で火を止める。
  7. 器に盛り、パクチー、唐辛子をトッピングして完成

トムヤムクンスープを作るときのポイント

ココナッツミルクは、強火で沸騰させすぎてしまうと風味が落ちてしまいます。せっかくのココナッツミルクの旨味を失わないように、沸騰直前で火を止めましょう。もし温め直したい場合は、弱火でコトコトと煮るイメージで温めるのがおすすめです。

トムヤムクンヌードルもおすすめ

トムヤムクン

最後に、トムヤムクンに麺を入れて食べる「トムヤムクンヌードル」を紹介します。最近では日本でもトムヤムクンヌードルが発売されており、また違ったおいしさを楽しむことができると人気があります。

上で紹介したレシピでトムヤムクンヌードルを作る場合、麺を別の鍋で茹でで最後にスープに入れるだけで作ることが可能です。タイ国内にもトムヤムクンヌードルの専門店が点在しているので、スープだけじゃ物足りないなという際にはぜひ挑戦してみてください。