代表的なタイ料理のひとつ「プーパッポンカリー」。蟹を使った有名料理ですが、元々は少し違う姿だったのをご存じでしょうか?
この記事では、プーパッポンカリーの歴史や意味、食べ方を紹介します。おすすめの人気店も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
タイ料理「プーパッポンカリー」の基本情報
料理名 | プーパッポンカリー(ปูผัดผงกะหรี่) |
英語名 | Thai fried crab curry |
食べられる場所 | 屋台、食堂、レストランなど |
金額 | 2人前300バーツ〜、4人前1,000バーツ〜(約1,000〜3,500円) |
意味 | プー=蟹/パッ=炒める/ポン=粉/カリー=カレー |
特徴 | 蟹を使ったカレー風味の炒め物 |
辛さ | ★(辛くないタイ料理) |
プーパッポンカリーとはどんな料理?
タイに古くからあるプーパッポンカリーは、名前からも分かるように、蟹をカレー粉で炒めた料理でした。しかし現在プーパッポンカリーというと、溶き卵で仕上げられているのが一般的です。
その歴史は、バンコクに立地するレストラン「ソンブーン」が、炒めた蟹にココナッツミルクを加え、最後に溶き卵でとじて仕上げたことがきっかけです。新たな一皿に変身したプーパッポンカリーが人気を集め、徐々にタイ全国に広まりました。現在ではシーフードを取り扱う飲食店では必ず見るほど定番の料理です。
具体的にプーパッポンカリーは、カニをカレー粉とオイスターソース、ナンプリックパオ(甘辛いペースト)で炒め、溶き卵でとじたもの。溶き卵にはココナッツミルクや牛乳が入っていることが多く、フワフワの食感が特徴的です。カレー粉やオイスターソースの風味が日本人の口にも合いやすく、食べやすいと人気のタイ料理です。
プーパッポンカリーはどこで食べることができる?
プーパッポンカリーは、タイ全国で食べることができます。魚介類を取り扱っている飲食店であれば大体プーパッポンカリーを提供しています。
レストランだけでなく、屋台やローカル食堂でも見かけることができますよ。
バンコクでおすすめのプーパッポンカリーのお店3選
ここでは、バンコクでプーパッポンカリーを食べられるおすすめのお店を3選択紹介します。
バンコクに旅行に行く際にはぜひ参考にしてみてください。
①ソンブーン・シーフード
「ソンブーン・シーフード」は、プーパッポンカリー発祥のお店。本場のプーパッポンカリーを一度は食べてみたい、と多くの観光客が訪れます。
ソンブーン・シーフードのプーパッポンカリーは、ぶつ切りにした蟹をカレー粉とフワフワの卵で仕上げています。蟹は殻付きと殻なしを選ぶことができるので、好みの方を注文しましょう。お値段は人気店だけあり観光客向けの値段になっています。
②サボイ・シーフード
1972年創業の老舗タイ料理レストラン「サボイ・シーフード」。シーフードを使った料理が人気で、現在はバンコクに4店舗展開しています。
サボイ・シーフードのプーパッポンカリーの特徴は、マイルドで食べやすい風味。ご飯との相性も良く、お店を出るときにはお腹いっぱいに。満足できること間違いありません。
③クルアナイバーン
「クルアナイバーン」は、バンコクの中心地のチットロムエリアに点在するレストランです。
クルアナイバーンの提供するプーパッポンカリーは、他の店舗と比べて油っぽさが少なく食べやすいのが魅力的。ソンブーンといった有名店舗と比較すると、お値段も安めに設定されています。
プーパッポンカリーの注文方法と注意点
プーパッポンカリーは基本的に、カニを殻ごと炒めて提供されます。そのため慣れていない観光客にとって食べづらいのが難点です。手が汚れてしまうのが気になる人は、「ヌア プーパッポンカリー(เนื้อปูผัดผงกะหรี่)」と注文しましょう。
ヌアプーパッポンカリーとは、殻を取り除き蟹肉のみを用いたプーパッポンカリーのことで、見た目の豪華さはやや減ってしまうものの圧倒的に食べやすくなります。また、飲食店によっては殻ごと食べられるソフトシェルのカニを使っていることもあります。
本場タイ人のプーパッポンカリーの食べ方
紹介したように、プーパッポンカリーには殻付きと殻なしがあります。
殻付きのプーパッポンカリーを食べる場合、スプーンとフォーク、手を使います。本場タイ人は慣れた手つきで殻を持ちながらカニの身をほぐして食べています。手がベタベタするかもしれませんが、そういうものだと思って食べましょう。
ソンブーンをはじめとする有名店や中級以上のレストランでは、食後にお手拭きと水が入ったボールが出てきます。食後にこの水で指先を洗うことができます。
殻なしのプーパッポンカリーは、スプーンとフォークで食べられます。右手にススプーン、左手にフォークを持つのが一般的です。一口サイズに切るときは、フォークで具材を抑え、スプーンをナイフ代わりにします。タイ料理店ではナイフが出てこない方が一般的です。お皿を持ち上げて食べるのはマナー違反なので、スプーンで料理を口まで運ぶようにしましょう。
また、プーパッポンカリーはお米とよく合うので、現地のタイ人はほぼ確実にライスを一緒に注文するようです。
プーパッポンカリーのレシピと作り方
ここではプーパッポンカリーのレシピを紹介します。材料のズワイガニは新鮮なものが手に入ればベストですが、身の入ったカニ缶でもおいしく作ることが可能です。
プーパッポンカリーの材料
卵 2個
玉ネギ 1/4個
セロリ 1/2本
パプリカ(赤) 1/2個
刻みニンニク 1/2片
サラダ油 大さじ1
カレー粉 小さじ1Aオイスターソース 大さじ1
Aナンプラー 大さじ1
Aきび砂糖 小さじ1
Aカレー粉 小さじ1 *カレールーじゃないので注意
Aナムプリックパオ(タイのチリインオイル) 大さじ1杯
A胡椒 小さじ1
Aココナッツミルク 200ml *なければ牛乳でOK
プーパッポンカリーのレシピと作り方
- タレとなるAをしっかりと混ぜ合わせ、混ぜ合わさったら溶き卵を入れる
- フライパンで刻みニンニクを弱火〜中火で炒める
- 香りがしてきたら、2にカニを投入する
- 少し混ぜて、蓋をします
- 弱火から中火で火を通し、ある程度水気を飛ばす
- Aとは別に取っておいた残りのカレー粉を入れ、蟹と共に炒める
- フライパンに事前に合わせておいたタレを投入し、一気に強火にする
- 玉ねぎ、セロリ、パプリカを入れる
- タレが少し固まってきたら、さっとかき混ぜて、完成
レトルトのプーパッポンカリーも人気!
日本人の口に合うと人気のプーパッポンカリーは、レトルトでも販売されています。気軽にお家でタイ料理を楽しめるのが嬉しいですね。
①無印良品「プーパッポン(蟹と卵のカレー)」
無印良品のプーパッポン(500円)は、レトルトとは思えない新鮮な風味を楽しめる商品です。
甘い玉ねぎを加えてアレンジしています。スパイスの香りが良く、ご飯と一緒に食べるのがおすすめです。
②カルディ「スータイ プーパッポンカリー」
カルディのスータイプーパッポンカリー(358円)は、ピリッと辛めの風味が特徴的です。
レトルトとはいえ、お湯で温めて最後にご自身で卵を加えます。この一手間だけでも本格的な味を再現でき、レトルトを食べる罪悪感も減りますね。辛いのが苦手な人は、卵の量を増やすとおいしく食べられます。
③ヤマモリタイカレー 「プーパッポン(蟹と卵のカレー)」
ヤマモリが手がけるプーパッポン(350円)は、シーフードとカレー粉の風味をしっかりと効かせています。
卵のふんわりとした食感を楽しめる商品です。350円と格安でタイ料理を楽しめるのも嬉しいポイント。
まとめ
プーパッポンカリーは、タイ料理の中でも辛みが少なく、日本人の口にも合うと人気があります。元々はカニをカレー粉で炒めただけだった料理が、変化しタイ全国に広まった歴史を知ると、本場で食べてみたくなりますよね。
お家で作ったりレトルトで楽しむこともできるので、ぜひ一度トライしてみてください。